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つくり手とそうでない方との違いの一つは外観ではなく「中身」に美しさを見出せることだと思います。1/12スケールの模型をここまでのディティールと再現度で作り込むのは相当の「中身に対する」愛情がなければできないことでしょう。木川さまの作品説明を読むまではこれが「模型」だということにすら気づかなかったくらいです。すごいのは作り込みだけではありません。エンジン部品などいくつものパーツを設計から加工までご自分で行い「エンツォ・フェラーリの模型に日産のエンジンを載せたい」というその独創的な着眼点をも、見事な完成度で表現しています。余談ですが、投稿いただいた作品写真にはボディーやタイヤがついていません。それを「だからこそかっこいいのだ」と感じさせてくれるのは、エンジンなど車の内部に美しさを見出している木川さまの美的感覚によるものだと思います。「車のかっこよさは外観ではない!」そう言わんばかりに内部機構の美しさを私たちに感じさせてくれる作品です。
タミヤの1/12エンツォ・フェラーリを改造した模型です。フェラーリのフラッグシップ、エンツォフェラーリですが、いまいち盛り上がりにかけるエンジンが載っているので、日産製RB26(GT-Rのエンジン)をいじくりまくって搭載。本当にフェラーリが好きな人からしたら発狂されてしまいそうな内容です。こんな妄想プラモデルですが、デジタル設計とNCフライスという武器により説得力があるものになってきました。
製作者 | : | 木川暁仁様 |
: | 木川暁仁 |
パワーの源、タービンを製作します。Garrett(アメリカのタービンメーカー)で最大風量を誇るGT5533Rをレジンの塊から切削。
エンジンに取り付けるため、エキゾーストマニホールド、サージタンク、アウトレット等タービンに合わせて製作・フィッティング。エキマニはステンレス棒をあぶって手曲げ、サージタンクはアルミより削り出し、アウトレットは真鍮パイプを輪切りにしてつなぎました。
エンジンの熱量が大幅に増大しましたので、冷却系等を強化します。ラジエター、オイルクーラー、インタークーラーほぼレジンキャストから削ります。
当然エンジンの出力が上昇した分、ストッピングパワーも必要ですのでカーボンブレーキに換装します。ブレーキディスクは円周方向にディティールがあるので2つ割です。
他、走行に必要なECU・シート・ステアリング・サスペンション等スペックに合わせて新規に制作。
ハーネスやロールバー・ウイング・モノコック・・・大小さまざま製作して合体、完成です。