「KitMill」シリーズとは

「KitMill(キットミル)」は、自分で組み立てられるキット式のデスクトップ型CNCフライス(※1)の製品シリーズ。CNCフライスの最大のメリットである、削り出し(切削加工)によるものづくり(※2) に加えて、工作機自体を組み立てる楽しみも味わうことができます。目的や用途に合わせて豊富なラインナップを揃えるほか、メンテナンスや調整はもちろん、改良を加えて自分だけのマシンへとカスタマイズすることも可能です。

「KitMill」のはじめかた

「KitMill」の本体を、付属のコントローラー「TRA100/150」を介してPCと接続します。このコントローラーは、PCから送られてきたプログラムをモーターの動きへと変換する役割を担っています。
くわしい操作手順については、「工作の手順」を参照してください。

(※1)CNCフライスとは

「CNC(Computer Numerical Control)/コンピュータ数値制御」とは、コンピュータを使って工作機械の動作をデジタル制御する方法のこと。また、「フライス盤」とは回転式の刃を備えた切削工具で、ミリング盤とも呼ばれます。この二つを組み合わせ、XYZ軸に沿って材料を削り出していくフライス盤をコンピュータ制御できるようにしたものが「CNCフライス」(略称:CNC)です。

(※2)削り出しによるものづくり/3Dプリンタとの違い

CNCの主な用途は、材料を削り出していくことです(切削加工)。「エンドミル」と呼ばれるドリルに似た形の切削工具を取り付け、この部分を回転させて材料を削り取ることで形を作り上げていきます。その最大のメリットは、さまざまな素材を加工できること。木材やアクリルなどの樹脂材から、アルミや真鍮などの金属も扱うことができます。
なお、コンピュータに接続して使用するデスクトップ型の工作機械としては3Dプリンタが有名ですが、3Dプリンタはノズルの先から押し出した樹脂などの材料を積み上げることで、立体的に入り組んだ造形の出力を得意としています(積層方式)。一方でCNCは素材そのものを削り出すため、質感や強度、耐熱性や摩耗耐性など素材の持つ特性をそのまま活かしながら、非常に緻密な加工を行うことが可能です(切削方式)。

▲ CNCと3Dプリンタを組み合わせた模範的な作例、仙頭邦章様・高橋義樹様による作品『ティラノサウルス』。立体的に入り組んだ形状の頭部は3Dプリンタで出力し、強度を必要とする機構部分はCNCで削り出すなど、それぞれの特長を活かして制作されている。


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