7 種のペレットと短冊試験片

「CONERI」で 7 種類のペレットを作成し、手動式射出成形機「INARI M06/M12」で短冊試験片(JIS K7139 B1 t4)を成形しました。

材料

PS + ドライカラー 0.1wt%(混練 1 回)
PS + ドライカラー 0.1wt%(混練 2 回)
PS + ドライカラー 0.05wt%
PS + ドライカラー 0.01wt%
PS + 合成マイカ 15wt%
ABS + PC + ガラス繊維(比率 6:3:1 )
PP + 黒鉛 20wt%

右から、PS + 合成マイカ 15wt%、ABS + PC + ガラス繊維(比率 6:3:1 )、PP + 黒鉛 20wt%、PS + ドライカラー 0.01wt% と 0.05wt%、PS + ドライカラー 0.1wt% の混練 1 回と 2 回。

PS + ドライカラー を用いた混練加工テスト

PS とドライカラー(粉状の着色剤)を用いた加工では、混練回数を 1 回と 2 回に設定した条件と、ドライカラーの添加量を0.1/0.05/0.01 wt%に設定した条件で混練加工テストを行いました。

PS + ドライカラー 0.1wt% の混練回数による差異

「CONERI」はコンパクト設計を重視しており、一軸の短いスクリューを採用しています。そのため、大型の混練機に比べて混練性が不足する場合があります。このサンプルでは、PS にドライカラーを 0.1wt% 添加して加工し、混練回数による成形品の色ムラを比較することで、混練性の参考としました。混練 1 回のサンプルを光に透かして見ると、やや色ムラがありました。一方で、一度ペレット化した材料を「CONERI」で再度ペレット化した混練 2 回のサンプルは、色ムラが大きく改善し、より均一な外観となりました。

混練 1 回
混練 2 回
短冊試験片に成形した状態での違い

混練 1 回と混練 2 回の各ペレットで成形した短冊試験片を比較しました。混練 2 回のペレットによる試験片の方が、色ムラが少なくなっていることが確認できます。

(上)混練 1 回(下)混練 2 回
PS + ドライカラーの添加量による差異(0.1 / 0.05 / 0.01wt%)

ドライカラーの添加量を変えたペレットで成形したサンプルを比較しました。0.01wt% のごく僅かな添加量でも、外観色が変化します。添加量が少ないほど、色ムラが目立ちやすい傾向がありました。

添加量 0.1wt%
添加量 0.05wt%
添加量 0.01wt%
ほか混練サンプル
PS + 合成マイカ 15wt%

マイカ(雲母)は光を反射する性質があり、プラスチックに混ぜることでパールのような外観を引き出せます。なお、使用した合成マイカの粒径は 5 ~ 60μm ほどです。

ABS + PC + ガラス繊維(比率 6:3:1 )

ABS の成形性と PC の耐熱性や機械剛性、さらにガラス繊維による補強が加わるため、バランスの良い高性能樹脂になります。ガラス繊維の配合量が多くなるとストランドの表面が荒くなり、安定してペレタイズができない場合があるため注意が必要です。

PP + 黒鉛 20wt%

熱伝導性や滑り性に優れる黒鉛を PP に加えることで、機能性材料としての応用が期待できます。配合率 20wt% はやや高めですが、黒鉛はプラスチックとの分散混合性が良いため、CONERI でもスムーズに押し出すことができました。

「INARI」「KitMill」の併用で、材料の試作からテスト成形まで「その場で」完結します。

本記事の短冊試験片は、手動式射出成形機「INARI M06/M12」で成形しました。「CONERI」と「INARI」を併用すれば、試作したペレットでそのままテスト成形を行うことができます。これにより、材料開発における試作と検証をその場で手軽に行うことが可能です。

さらに、卓上CNCフライス「KitMill」をあわせて使用すれば、射出成形に必要な金型も社内で加工できます。「KitMill」で金型を加工し、「INARI」で成形した短冊試験片の詳細な仕様を、下記の記事でご紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。

手動式 INARI M06 / M12 成形サンプル
短冊試験片 JIS K7139 B1 t4
詳細はこちら

関連記事

【INARI P35】ダンベル試験片 JIS K7139 A1 t4

「INARI P35」と、オプション品の「ダンベル試験片の金型」を用いることで、ダンベル試験片を手軽に成形できます。金型の仕様および成形した試験片の実例をご紹介します。