【わがままに作るケース】#02 スライドボリュームケースのつくり方
卓上手動式パンチプレス「GOIGOI」と、卓上折り曲げ機「MAGEMAGE」があれば、誰でも簡単に美しい板金加工を実現できます。「わがままに作るケース」第 2 弾となる今回は、「GOIGOI」による細くまっすぐなスリット形状の加工や、「MAGEMAGE」による折り曲げ加工を駆使したスライドボリュームケースのつくり方をご紹介します。
本記事は、販売を終了いたしました製品「GOIGOI」を使用した製作事例です。現在販売中の後継機種「GOIGOI2」で、同様の加工が可能です。
1. 材料の用意
1-1|ベースとなるアルミ板を用意します。今回は、「GOIGOI」による穴あけ加工と「MAGEMAGE」による折り曲げ加工を行うため、両機種で加工が可能な板厚 1mm のアルミ板(A5052)を使用しました。
1-2|穴をあける箇所や折り曲げる箇所に印をつけます。下図のように、印刷した図面を材料に貼り付け、線に沿って加工を行うと便利です。
アルミ薄板 A5052(商品ページへ)
A5052 はアルミ合金の中でも延性に優れた材料で、折り曲げ加工に適しています。また、アルマイト加工による着色にも対応しています。
「MAGEMAGE」で折り曲げが可能な材料と厚みについての詳細は、加工限界に関する仕様 をご参照ください。
2. 外形の切り抜き
「GOIGOI」を使って、アルミ板からケース部品の外形を切り抜きます。
2-1|「GOIGOI」本体が加工中に倒れないように、ボルトやクランプを使って作業台にしっかりと固定します。
2-2|「GOIGOI」に材料をセットし、ハンドルを手前側に降ろして穴をあけます。その後、パンチの 2 段目の刃だけが材料から抜ける範囲でハンドルを操作し、材料を送りながら切り進めていきます。目印の線に沿って加工を行うことで、綺麗に切り抜くことができます。
3. 穴あけとスリットの加工
「GOIGOI」を使って、ボタンをはめ込む部分の穴あけやスライドツマミが出るスリット部分の加工を行います。
3-1|「GOIGOI」に材料をセットし、ハンドルを手前側に降ろして穴をあけます。外形加工と同様に、目印の線に沿って加工を行うことで、まっすぐなスリット形状を加工することができます。
本記事では従来機種「GOIGOI」を使用しておりますが、現在販売中の後継機種「GOIGOI2」で同様の加工が可能です。「GOIGOI2」の詳しい使い方は、製品ページにてご紹介しております。
4. 折り曲げ加工
「MAGEMAEG」を使って、切り抜いた部品の折り曲げ加工を行います。
4-1|曲げる材料の幅に合わせて、「MAGEMAGE」に付属のダイとパンチを取り付けます。ダイとパンチにはそれぞれ幅 10、15、20、40、80、160mm の 6 種類があります。例えば、パンチの全長を 65mm にしたい場合、10、15、40mm のパンチを組み合わせて使用します。全長を 67mm にしたい場合は、各パンチの間に 1mm の隙間をあけます。
4-2|曲げたい位置の直上にパンチが来るように調整します。パンチを材料に押し当てたまま、両手で左右のレバーを持ち、押し下げることで折り曲げ加工ができます。
折り曲げ角度の調整方法
左右の「パンチホルダーリング」を回してパンチの位置を上下させることで、折り曲げ角度を 1 度単位で調整することができます。折り曲げ角度を調整することで、直角や鋭角、鈍角曲げなど柔軟に対応可能です。
曲げキズを防止するためのワンポイント
オプション品の「キズ防止シート」を使用することで、折り曲げ加工時に材料に曲げキズが付くのを防ぐことができます。ケースなどの外観部品で、できるだけ曲げキズを無くしたい場合には特におすすめです。
5. アルマイト処理(お好みで)
必要に応じて、「アルマイトキット彩」を使用してアルマイト処理を行います。アルマイト処理を行うことで、部品をお好みの色に染色することができます。また、加工品の耐食性、耐摩耗性が向上します。アルマイト処理の詳しい方法は、特集記事「アルマイト加工の方法」をご覧ください。
アルマイトを行う際の注意事項
アルマイトでは希硫酸などの薬品を取り扱います。やけどや失明の原因となるので、保護メガネやゴム手袋を着用して作業を行ってください。
6. 組み立て
加工したケースに基板やボタンなどの部品を取り付け、組み立てていきます。
7. 完成
組み上がったら、自作スライドボリュームケースの完成です。「MAGEMAGE」と「GOIGOI」があれば、複雑な形状のケースであっても、電気やパソコンを使うことなく気軽につくることができます。
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